Webディレクターになるにはどんなスキルが必要?Web Director's Handbook by Kei
Webディレクターになるにはどんなスキルが必要なのか・・・トップページでは、「Webディレクター」と一口にいっても、どんな役割を与えられるかで、必要なスキルは変わってくると書きました。
業界未経験からWebディレクターになるための道しるべ HOME
- マーケターよりの役割
- リサーチ力、SEOの知識、リスティング広告のスキル
- 分析・アナリストよりの役割
- グーグルアナリティクスなどのアクセス解析のスキル
- プロジェクトリーダーよりの役割
- メンバーの仕事の管理や、スケジュール調整のスキル
- 営業よりの役割
- 会話・ヒアリングスキル
上記は、役割別でざっくりと必要なスキルをまとめましたが、今度はスキルを分類し、そのスキルを発揮するためにはどんなツールが使えれば良いか?という切り口でまとめてみます。
基礎的・事務的なスキルの習得において使える必要があるツール
以下は、Web業界に限らず、PCを使う仕事であれば、もはや必須で使えた方が良いツールです。
- Microsoft Word
- Microsoft Excel
- Microsoft Powerpoint
これら「Microsoft Office」のツールは、説明不要かと思いますが、業界標準になっているツールです。
ドキュメントや報告書はWord、見積書はExcel、プレゼン資料をつくるにはPowerPointと、Web業界にとどまらず、あらゆる会社で標準的に使われています。
(Macの場合、プレゼン資料のみ、Keynoteというプレゼン資料作成ソフトが使われたりします)
会社によっては、一部、社内の独自ツールやGoogleドキュメントなどで置き換えているところもありますが、それでもMicrosft Office製品は、世間一般的に使われています。
社内だけでなく顧客や社外の協力者とデータやファイルのやりとりをする際に、双方が閲覧・変更できるという前提で使われていますので、Webディレクターを目指すのであれば、上記のツールは必ず使えるようになっておきたいところです。
Web制作スキルの習得において使える必要があるツール
続いて、Web制作向きのツールです。
Webディレクターというよりは、Webデザイナーやコーダー、Webプログラマの人ががっつりと使うツールですね。
デザイン向き
- Adobe Illustrator
- Adobe Photoshop
- Adobe Fireworks
上記のツールは、どれも有名ですので、一度は耳にしたことがあるでしょう。
IllustratorやPhotoshopは、グラフィックデザインなどでも使われるツールです。
Fireworksは、もともとMacroMediaという会社のアプリでしたが、MacroMediaはAdobeに統合されました。
現在、バージョンアップされないアプリとなっていますが、IllustratorとPhotoshopを良いとこどりしたような使い勝手の良いツールで、根強いファンが多いです。
実は、当サイトのデザインも、Fireworksでつくりました。
プログラム・コーディング向き
いわゆる、「テキストエディタ」と呼ばれるツールです。
- Adobe DreamWeaver
- Adobe Brackets
- Sublime text
「DreamWeaver」は、Fireworksと同じく、元MacroMeediaのアプリで、読み方は「ドリームウェーバー」ではなく「ドリームウィーバー」です。
(Fireworksとは違い、現在もバージョンアップされ続けています)
DreamWeaverは、Webサイトのコーディングに特化したアプリで、「PC内でサイト定義する機能」や、ファイルのアップロード機能もついており、非常に多機能で便利です。
「Adobe Brackets」と「Sublime text」は無料のツールで、使っている人も多く、人気のテキストエディタ。
テキストエディタには無料のものが多いので、他にもたくさんの種類がありますが、それぞれ自分が使いやすいツールを使っている人が多い印象です。
さらに、ここ最近ではSass(サス)と呼ばれる、Rubyという言語のアプリがあります。
これは、PCにインストールして使うアプリで、非常に効率的にcssコーディングができるようになるツールです。
Sassを使えるようにするために、まずRubyをインストールしましょう。
これからSassを始めたい人へ!導入手順をまとめてみた(Dreamweaver対応) | 株式会社LIG
SassはRubyがないと動かないのです。
Webディレクターはどこまで使える必要があるのか?
上記に挙げたツールは、自分で制作の実務をしないWebディレクターであれば、ガッツリ使える必要はありません。
しかし、ちょっとしたファイルの確認やhtmlの修正ぐらいであれば、デザイナーやコーダー、プログラマの手を煩わせることなく、自分で行ってしまえた方が、Webディレクターとしての価値が高まります。
基本的な知識は持ち、簡単な操作はできた方が良いでしょう。
スキルやツールに対する知見はディレクションをスムーズにする
営業的なWebディレクターになる場合は、上記にあげた制作のスキルよりも、会話・ヒアリングなどのスキルが重要視されます。
しかし、ここで気をつけたいのが、自分では分からない・判断できない技術的な質問に対して、営業的に「何でもできます!」といってしまうことです。
例えば、仕事を受注したいがために、実際にはできるかわからないことを、「できる」と言って受けてしまい、いざ持ち帰ってデザイナーやプログラマに確認してみると、期間や技術的に不可能だったりします。
このようなディレクターは、優秀とはいえませんし、お客さんだけでなく、同僚にも迷惑をかけることになってしまいます。
ですので、すべてを自分でできるようになる必要はもちろんありませんが、多少なりとも制作のスキルをもち、ツールを使えた方が、デザイナーやプログラマと意思疎通がスムーズにできるようになり、同僚やお客さんから、信頼されるようになります。
各ツール・ソフトの価格
ちなみに、ここに挙げたツールは、MicrosoftOffice製品とAdobe製品をのぞいて有料です。
MicrosoftOfficeは、最初から購入したPCにインストールされていることもありますが、Adobeのツールは必要であれば、確実に購入する必要があります。
Adobe製品はソフトにもよりますが、買い切りのライセンスでも20万円前後、月毎のライセンス契約でも年間換算すれば数万円はかかるので、なかなか気軽に買える値段ではありません。
しかし、社会人でも学生価格で購入する方法もありますので、興味があれば詳しくはこちらを確認してみてください。
(もちろん、違法やインチキな方法ではありませんよ ^^;)
あなただけの強みをもつことが大事
ここまで挙げたツールやスキルは、非常に大切ですが、言ってえしまえば、多くの人がもっているスキルでもあります。
つまり、これらのツールやスキルがあるだけでは、Webディレクターとして「あなただけの強み」にはなりにくいのも事実です。
そこで、もしあなたがこれまでの人生で行ってきた、人とは違う趣味や経験があれば、それを強みとできないか考えてみます。
書類審査や面接では、そういった「あなただけの強み」があると、面接官の記憶に残りやすくなり、良い印象を与えるかもしれません。
例えば私は、一時期、半引きこもりの時がありまして(汗)、そのとき、多くの生活用品をネットショップで買い揃えていました。
いろいろなショッピングサイトをひたすら調査し、「1円でも安いサイトで購入する」ということをしたのです。
また、あまりに暇だったので、テレビのお笑い番組や、面白動画サイトを調べまくっていたこともあります。
これらは今、私が培ってきた「知識・経験」となっており、自分がネットショッピングサイトを構築・運営するときや、企画をするときの参考になったりと、非常に役に立っています。
このように、一見仕事とは無関係に見えるどころか、恥ずかしい黒歴史でも(汗)、Web業界では強みになり得るんですね。
最近では、ガチャ課金系のiPhoneアプリは、見かけたらかたっぱしからダウンロードして試して遊んでいます(笑)。
必要なスキルをひとつずつ現実的に習得していこう
このように、並べてみると、多くのスキルとツールを身につける必要がありそうですが、すべてが絶対的に必要というわけではありません。
当然、得意不得意もありますので、まずあなたがなりたいWebディレクター像をイメージし、そこに向かって必要なスキルを現実的にひとつずつ習得していけば良いんです。